ザ・ランドマーク名古屋栄は、単なる新しい高層ビルというより、栄の人の流れや街の使われ方を変える拠点になれるかが気になる施設だ。
この記事では栄再開発と人流の変化に絞って考えるが、施設の基本情報は親記事で、映画館開業の実利は別記事で整理している。
ザ・ランドマーク名古屋栄の話題は、高さや高級感よりも、これで栄の人の流れがどう変わるのかにある。
映画館、商業施設、オフィス、地下直結。この組み合わせを見ると、単なる新ビルというより、栄の回遊を組み替える拠点になれるかどうかが焦点だ。
まぁ正直、立派な施設が1つできただけで街全体が変わるほど単純でもない。ただ、今回は少し期待したくなる材料がそろっている。
ザ・ランドマーク名古屋栄で人の流れは変わる? まず注目したいポイント
この施設が注目される理由は、高さ211mの見た目だけではない。地下から4階までの商業施設、5階から9階のTOHOシネマズ、12階以上のオフィス、そして地下直結の動線まで入る。つまり、買い物だけの場所でも、働くだけの場所でもない。いろいろな目的を持つ人が重なる構造になっている。ここが大きい。
とくにオフィスフロアは98%成約済みで、約2500人が働く見込みとされている。映画館や商業施設の話題が目立ちやすいが、昼間人口が厚くなることの方が、実はじわじわ効いてくるかもしれない。体感としても、街が変わるときは観光客より先に、日常的に通う人の流れが変わる。
栄の再開発は今どうなっている? 中日ビルや周辺の動きも大きい
今回の施設だけを切り取ると、派手な新ビルの話で終わってしまう。ただ、栄はここ最近ずっと少しずつ変わっている。中日ビルの全面開業、サカエリッドスクエア、サンシャイン栄へのヨドバシ出店など、周辺の動きが続いている。つまり、ザ・ランドマーク名古屋栄は単発ではなく、栄再編の流れの中にある。
この流れをどう見るかだが、印象としては、栄が昔の形に戻るというより、新しい理由で選ばれる街に作り替えようとしている感じがある。百貨店中心の街でもなく、単なる飲み屋街でもなく、買い物・映画・仕事・公園回遊が重なる街に寄せているように見える。ここは少し面白い。
名駅と栄の人流はどう変わる? すぐ逆転ではなく住み分けが進みそう
「名駅から栄に人が流れるのでは」という見方は分かりやすい。ただ、ここは少し冷静に見た方がいい。名駅はターミナルとしての強さがあり、広域から人を集める役割が大きい。一方の栄は、街の中を歩いて回ることで成立している部分が強い。なので、単純にどちらかが勝つというより、役割の違いがはっきりしていくのでは、という印象だ。
ただし、映画館ができること、地下直結で回遊しやすいこと、オフィス就業人口が増えること、この3つが重なると、これまで名駅側に寄っていた一部の目的は栄でも完結しやすくなる。とくに「仕事帰りに寄る」「映画の前後に食事する」「地下でそのまま移動する」といった動きは、栄の方が相性がいい場面も出てきそうだ。
ザ・ランドマーク名古屋栄は栄復権の象徴になるのか
「栄がまた盛り返せるかな」「栄復活のきっかけになりそう」という期待は分かりやすい。ここには、ここ数年の“名駅に比べて栄は少し弱いのでは”という空気の裏返しもある気がする。だから今回のビルに対して、単なる施設以上の期待が乗っている。
ただ、復権という言い方をそのまま使うと、少し大げさかもしれない。街はビル1本で戻るわけではないし、行く理由が複数つながってはじめて流れになる。その意味では、今回の施設は“象徴”にはなれても、“決定打”になるかはまだ別問題だと思う。うーん、でも象徴になるだけでもかなり大きいのは確かだ。
映画館・商業施設・地下動線がつながると栄は強い
今回の施設で期待したいのは、単独の集客よりも、映画館・商業施設・周辺回遊が1本の流れになることだ。映画を見て、地下で移動して、食事をして、場合によっては久屋大通公園側まで歩く。この動きが自然に生まれるなら、栄の街としての強みはかなり出る。もともと栄は、駅前一極集中型よりも、街区全体を回ることで面白さが出るエリアだからだ。
逆に言えば、ここが施設内で閉じてしまうと少しもったいない。立派なビルでも、周辺へ流れが出なければ街としては弱い。だから本当に大事なのは、開業直後のにぎわいより、数か月後に人がどう動いているかだと思う。どこから来て、どこへ流れ、どこで滞在するのか。このあたりはオープン後にかなり見たいポイントだ。
地元目線でいちばん大事なのは「普段使いの導線」に乗るかどうか
高級ブランドや話題の新店舗はもちろん注目される。ただ、地元の街として本当に定着するかは別の話だ。普段使いできるか。仕事帰りに寄れるか。地下でスムーズに動けるか。映画館だけ使う人にもストレスが少ないか。結局、そこが大きい。
体感として、名古屋の都心で長く残る場所は、特別感だけでなく“ちょうどよく使える”がある。今回の施設は、そこに届く可能性がある。映画館、オフィス、地下動線という日常寄りの要素がちゃんと入っているからだ。だからこそ、今回は少し期待して見ていい気がする。
まとめ
ザ・ランドマーク名古屋栄で、栄の人の流れはすぐに全部変わる、という話ではない。
ただ、映画館、商業施設、オフィス、地下直結の動線が重なることで、栄に行く理由は確実に増える。
大事なのは、この新しい拠点が単独で終わらず、周辺の街歩きや回遊につながるかどうかだ。そこまでつながれば、栄はかなり面白くなる。
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